【中~大規模・独自要件に対応】完全特化型スクール管理システム 登録生徒数400万人突破!20年以上の構築経験を生かしたスクール管理システム
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【導入事例 Vol.1】「業務をシステムに合わせろ」は本当か?SaaS全盛時代に、あえてカスタマイズを選んだ理由

【導入事例 Vol.1】「業務をシステムに合わせろ」は本当か?SaaS全盛時代に、あえてカスタマイズを選んだ理由

「DX(デジタルトランスフォーメーション)を成功させるには、独自の業務フローを捨て、SaaSの標準仕様に業務を合わせるべきだ(Fit to Standard)」。

昨今、IT業界やビジネス誌では、このような言説がまるで「絶対的な正解」であるかのように語られている。 確かに、経費精算や勤怠管理といった汎用的な業務であれば、そのセオリーは正しいだろう。世の中の標準に合わせて効率化することに異論はない。

しかし、その企業のビジネスの根幹に関わる部分、競争力の源泉となっている「独自の運用ノウハウ」まで、標準化の名の元に捨て去ろうとしてはいないだろうか。 あるいは、流行りのSaaSを導入したものの、「かえって入力作業が増えた」「現場が混乱して誰も使わなくなった」という本末転倒な事態に陥り、頭を抱えている担当者も少なくないはずだ。

今回紹介する事例は、まさにこの「システム化のジレンマ」に対する、一つの明確な回答である。

全3回にわたり、TECHNOPIAN株式会社(以下、テクノピアン)が取り組んだ「業務をシステムに合わせるのではなく、システムを現場のリアリティに合わせる」というアプローチが、いかにして複雑な資格試験運営のシステム刷新を成功に導いたのかを、TechnoSMS編集部が当時を振り返り紐解いていく。

第1回は、お客様が抱えていた「譲れない特殊要件」と、なぜ市場のSaaSではそれが解決できなかったのか、その背景に迫る。

飲食業界向け資格運営が抱えていた「譲れない特殊要件」

今回の導入先は、飲食業界・酒類業界向けの民間資格を運営するNPO法人である。 日本酒や焼酎に関する専門知識を問う認定資格の講習会・試験を全国で実施しており、飲食店スタッフのスキルアップや、業界のプロフェッショナル育成を担っている。

資格の認定には一片のミスも許されない厳格さが求められる。しかしその運営の裏側には、外部からは想像もつかないような「運用上の悩み」があった。

「1つの会場」に「複数の試験」を詰め込むパズル

全国で資格試験・講習会を運営するNPO法人の活動を紹介するイメージ写真

この資格運営において、最も特徴的かつ経営的に重要な要件。それは、「試験会場の定員管理」における特殊なルールだ。

通常、我々がイメージする資格試験の運営といえば、「A試験は第1教室で定員30名、B試験は第2教室で定員20名」といったように、試験ごとに教室や定員枠を確保するのが当たり前だ。 しかし、このお客様の運用は根本的に異なっていた。一言で表すなら、「大きな箱への詰め放題パズル」である。

1つの大きな会場(たとえばキャパシティ60名の会議室)を1部屋だけ借り、そこに複数種類の異なる資格試験の受験者を同時に詰め込む。実際のカレンダーを見ると、1つの教室に7〜10種類もの試験が同時にスケジュールされていることもあった。

なぜ、わざわざそんな複雑なことをするのか。 理由は極めてシンプルで切実な「経営合理性」だ。

資格試験の参加人数は毎回変動する。日本酒関連が人気の回もあれば、焼酎は少なめということもある。もし試験ごとに専用の部屋を借りていたらどうなるか。人気のない試験の部屋はガラガラになり、その分の会場費は無駄になる。 だからこそ、「大きな箱を1つ押さえ、その中で複数の試験を同時開催することで、1席も無駄にせず埋め尽くす」という運用が、長年の知恵として確立されていたのである。

この運用は、コスト(会場費)を最小化し、利益を最大化するという観点で、極めて合理的な「経営の強み」だった。

「熟練の事務員」しか操作できないシステム

課題は会場管理だけではなかった。むしろ、日常業務でより深刻だったのは、旧システムの属人化問題だ。

もともと導入していたスクール管理システムは、お客様の要件に合わせてカスタマイズされたものだった。しかし、導入時の要件定義が十分でなく、稼働後に「これができない、あれができない」という問題が次々に浮上。その都度、有償で機能を建て増ししていった結果、システムは複雑怪奇な構造となり、熟練の事務員しか操作できない状態に陥っていた。

たとえば、お客様(受講者)から電話で問い合わせがあった場合。その方がどんな講座を受講し、いつの試験に申し込んでいて、支払い状況はどうなっているか——こうした基本的な情報を画面上で確認するのに、ボタンを10回以上押さなければたどり着けない。一つの画面では受講者の全体像が見えず、「この人の受講日程はどこを見ればいいの?」という状態だった。

結果として、お客様からの問い合わせに対応できるのは、システムの「裏道」を熟知した一握りのベテランだけ。新しいスタッフが入ってきても、到底使いこなすことはできなかった。

なぜ「高機能なSaaS」ではダメだったのか?

(システム選定のイメージ画像)

システムリプレイス検討が始まった当初、お客様も当然のように市場にある一般的なスクール管理システムの導入を検討した。3〜4社に問い合わせたという。

しかし、要件にマッチするシステムは見つからなかった。 「機能が足りない」のではない。「設計思想が合わない」のだ。

SaaSの根本思想は「コース × 日時」

世の中のほとんどのスクール管理システムは、「コース(講座)」を主語にしてデータベースが設計されている。 「この講座は、何月何日の何時から開催され、定員は何名です」というマスターデータを作ることが、運用の大前提だ。

もし、お客様の「詰め放題パズル」をこの仕様に当てはめると、どうなるか。 60人入る会場で3つの試験(A, B, C)を行う場合、担当者は開催前に「予測」を立てて、定員を分割登録しなければならない。 「A試験はたぶん30名くらいだろう。B試験は20名、C試験は10名で登録しておこう」と。

「融通が利かない」ことが最大のリスク

コース主体の設計で試験ごとに定員を手動分割登録する課題を示すシステム登録イメージ図

(システムの登録とWeb受付のイメージ)

しかし、現実の申し込み状況は読めない。「蓋を開けてみたらA試験に申し込みが殺到したが、C試験はガラガラだった」というケースは頻繁に起こる。 人間が管理していれば、「C試験の空いた席をA試験に回そう」と柔軟に調整できる。 しかし、コース主導のSaaSシステムは融通が利かない。「A試験は定員30名です。満席です」と判断し、自動的にウェブ受付を終了してしまう。すぐ隣に、C試験用の空席が5席も空いているにもかかわらず、だ。

これでは、その分の受験料という売上を逃すことになる。 かといって、それを防ぐために、申し込み状況を毎日見ながら手動で定員枠をチマチマ調整し続けるのは膨大な手間だ。これでは何のためのシステム化かわからない。

旧システムのUXにも限界が

そもそも旧システムのUX(ユーザー体験)も限界を迎えていた。 旧システムでは「過去の日付の試験」も申し込み画面で表示されていたという。混乱を招く不要な情報があることにより希望日の試験をスムーズに選択できず、ユーザー体験を損ね、ひいてはコンバージョンの阻害に繋がる深刻な課題として捉えられていた。

「人が変わっても使えること」を優先した選定

システムリプレイスの検討にあたり、お客様が選定基準として特に重視したのは、「人が変わっても継続利用できること」だった。 旧システムで「熟練の事務員しか使えない」という状況を経験した以上、当然の判断である。 専門的な知識がないと使えない、Webサイト構築機能がセットになった複雑なシステムは避け、シンプルかつ実務に耐えるシステムを求めた。

決め手は「ビジネス資格スクール」の実績

システム選定の決め手となった導入実績や担当者の声を紹介するイメージ写真

数社に声をかける中、お客様がテクノピアンにたどり着いたのは、Webサイトに掲載されていた導入実績がきっかけだった。 掲載されている企業の事業内容を見て、「ビジネス向けの資格やセミナーを運営するスクールへの導入実績がある。ここなら、うちの業務を理解してくれるのではないか」と感じたという。

一般的な学習塾やカルチャースクールではなく、会員制度を持ち、セミナーや講習会を開催し、複数回のレッスンが存在するビジネス資格スクール。その業態への対応実績が、信頼感につながった。 実際にデモを見て、受講者の情報検索や参照機能の使い勝手を確認し、「これならいけるのではないか」という手応えを得たことが、最終的な決め手となった。

「パッケージに合わせると、コスト(空席)が増え、売上(機会損失)が減り、担当者の手間は増える」。 この構造的な問題を解消してくれるパートナーを探し続けた末に、お客様はテクノピアンと出会う。そして、SaaSの常識を超えたカスタマイズ開発へと進んでいく。

(Vol.2へ続く)

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